飯豊山(日本100名山)、残雪期登山 [日本100名山]

2012年5月30日、31日の二日間で「飯豊山、2,105m」に登りました。
飯豊連峰(遠景).jpg

5月27日に「朝日岳」を古寺鉱泉から日帰り登山の後、次の目標「飯豊山」に登る為、福島県喜多方市の道の駅「喜多の郷」に移動、28日、29日は飯豊山のポイント天気が思わしくなかったので「喜多の郷」で天候の回復待ちをしました。

「飯豊山」のポイント天気予報では、5月30日、31日は超A級の[晴れ]と言う事だったので、飯豊山登山を決行することにしました。

飯豊山は福島、山形、新潟の三県に跨る飯豊連峰の主峰です。
飯豊山へは色々な登山ルートが開かれていますが、何れのコースも最低でも山中一泊が必要、私は福島県喜多方市川入から登ることにしました。

飯豊山登山川入コースGPSトラック軌跡
登山コース(青線:予定ルート、赤線:GPSトラック軌跡)
飯豊山(川入コース)GPSトラック軌跡.jpg

GPSトラックログ
飯豊山(川入コース)GPSトラックログ.jpg

登山口の「御沢野営場」の標高は560m、「飯豊山」の標高は2,105m、単純標高差でも1,545mもありますが、途中には幾つものピークが連なり、累積標高差は2,700に及び、沿面歩行距離は25.7Kmのハードな登山です。

特に、長坂と呼ばれる「御沢小屋跡(登山口)」から「横峰小屋跡」までの登りは「下十五里」「中十五里」「上十五里」と呼ばれる急登が連続しています。
一里が十五里に感じるほどキツイ登りだと言う意味で名付けられたそうです[もうやだ~(悲しい顔)]

5月30日午前4時、道の駅「喜多の郷」を[車(セダン)][ダッシュ(走り出すさま)]

午前5時、御沢野営場に到着、簡単な朝食を済ませ、登山の準備、登山届けの投函を済ませて、
午前6時から登山を開始しました[時計]

標高差は厳しいですが、片道12Km程の行程はの~んびりとこなせる距離です。
道中、景色や高山植物の撮影を楽しみながら登ることにしました[手(パー)]

「御沢野営場」から「大滝」方面に林道を進みます。
渓流に架かる橋を渡ると「御沢小屋跡(登山口)」です。
道標には左「大滝」、右「下十五里」とあります。右方向へ進みます。
登山口の道標.jpg

すぐに木の階段道です。急登の始まりを感じさせられました[あせあせ(飛び散る汗)]
階段道.jpg

登山口から横峰小屋跡までの急登は覚悟していましたから、
意外と楽に「中十五里」まで辿り着けてビックリ[わーい(嬉しい顔)]
中15里.jpg

「中十五里」から「上十五里」は500mとあります。
急な登りを考慮しても20分~30分位だろうと先に進みます。

この区間も意外に楽な登りで「上十五里」に到着です。
上15里.jpg

次の目標、「笹平」まで600mとあります。
この区間もそれほど厳しいとは感じませんでした。
気分って不思議なものですね~、厳しいと思っていたら案外楽に感じられ、楽だと思っていると意外に厳しく感じるんですね(笑)。

「笹平」の標高は1,240m位、登山口から標高で約680m程登ったことになります。
残雪が目立ちはじめました。
笹平.jpg

道標には「笹平」から「横峰」まで500mとあります。

残雪の量が一気に増え、道標がほとんど雪に埋まっています。
「横」の字だけが見えますが…、多分、「横峰小屋跡」だろうと思います。
この標識の位置は1,325m位、直ぐ先は1,344mの「横峰」です。
横峰.jpg

「横峰」到着は午前9時13分、出発から3時間13分です。
登山案内(山渓)によればこの間は「休憩を含まず3時間」とありますので余裕をもって登っていたことになります

ここで初めて下山してくる一人の登山者(地元の方)に出会いました。

昨日、三国岳まで登り、これから下山して仕事だとか…[手(グー)]

「飯豊本山に行くんだったら多分今夜は一人ですよ。お気を付けて…」で別れ、彼は下山、私は先へと進みます。

「横峰」から「地蔵山、1,485m」標高差140m程の雪道を登ります。
やがて雪道は左に折れ(???地蔵山山頂はパスしたのかな)、幅は狭いが比較的なだらかな尾根道を「三国岳」へと進みます。

「三国岳」への尾根道は山頂手前に「剣ヶ峰」と呼ばれる岩稜地帯があります。
「剣ヶ峰」到着は午前11時27分でした。
標高は約1,560mです。
剣ヶ峰.jpg

「剣ヶ峰」から「三国岳」へは細い岩稜尾根が続いています。
三国岳方面はガスが湧いていました。
三国岳への尾根道.jpg

鎖場もある岩稜地帯を慎重に登り、正午丁度に「三国岳山頂」に到着しました。
「三国岳避難小屋」は三国岳の山頂に建てられていました。
三国岳避難小屋.jpg

注意:飯豊連峰の山小屋は全て「冬季避難小屋」ですが、登山シーズンには管理人が常駐、有料の山小屋(殆どが自炊)になります。

三国岳山頂の道路標識
三国岳道標.jpg
(次の避難小屋がある「切合」まで3Kmと表示されていました。)

三国岳山頂で暫しの休憩、昼食です[レストラン]

これから向かう「種蒔山」方面にはガスがかかっています。
三国岳から飯豊山方面.jpg

「三国岳」を後に、「種蒔山」方面へ伸びる尾根道を下ります。
ここから幾つかのピークを登ったり、下ったり、いわゆる尾根歩きが始まります。

尾根の東側斜面には残雪が多く、尾根道は至る所で残雪に埋もれていましたが、
雪道は「踏み抜き」「滑落」に注意すれば登山道よりも歩き易かったですよ[わーい(嬉しい顔)]

13時30分、三国岳と種蒔山の鞍部(標高1,700m)に到着、
鞍部から「種蒔山、標高1,791m」方面の眺めです。
種蒔山へのアプローチ.jpg
登山道が尾根の東(右)側に張り付いた残雪に埋もれている様子がよくわかります。
埋もれた部分は不安定に見える残雪の上を進みます

13時58分、「種蒔山、1,791m」に到着です。

更に先へ、「切合避難小屋」のある「切合」へと「種蒔山」を下ります。
「種蒔山」から「切合」の間は「種蒔山」の北斜面にあたり残雪の量が一気に増えました。
当然、登山道は雪に埋もれ、GPSを頼りの雪渓歩きです。

「種蒔山」から少し先に種蒔山より少し標高が高いピーク(1,810m)があります。
夏山登山道はこのピークの右側(東側)を巻く形で「切合」へと続きますが、
今の時期、完全に雪渓に埋もれています。
そして、雪渓には幾筋ものクラック(雪の裂け目)が出来て先に進むことができません[がく~(落胆した顔)]

この部分のGPSトラック軌跡の拡大図
藪コギ箇所.jpg

赤線のトラック軌跡が幾重にも重なっているのはルートを探して歩き回った証拠の軌跡です。

いくら探しても雪渓を伝って「切合」に行くのは危険が多すぎます。
まず無理だろうと判断[手(チョキ)]、ここは「藪漕ぎ」覚悟で登山ルートを外れ、
1,810mのピークを超えることにしました[手(グー)]

幸い、1,810mのピーク付近まで雪渓が伸びていました。
「藪漕ぎ」の距離は15m位と判断、その先には「切合」に下るなだらかな雪渓が見えます。
「切合避難小屋」も見えています。

無事に難所を切り抜け、ホッとして周囲を見渡すと、
雄大な飯豊連峰の山々が一望できました[わーい(嬉しい顔)]
種蒔山別れから飯豊・大日方面.jpg
草履塚(右)、飯豊山(雲に隠れて…)、大日岳?(左)

「藪漕ぎ」をして切り抜けた「種蒔山」方面を振り返ると、
切合から種蒔山方面.jpg

こんな感じの雪渓のクラックや断崖が行く手を遮っていました。
本来は右上のピークの左側を巻いて登山道が付けられています。

14時30分、「切合避難小屋」に到着です。随分と時間を浪費しました。
切合から草履塚、飯豊本山小屋.jpg

遅れた時間を取り戻すため、すぐに先を急ぎました[ダッシュ(走り出すさま)]

「草履塚、1,908m」から「御秘所、御前坂、本山」方面です。
草履塚から御秘所・御前坂.jpg
中間付近の岩稜尾根が「御秘所」と言われる場所で、ハシゴ、鎖などが設置されています。

「草履塚」を下りきった所が「姥権現」です。
ここから「御秘所」まで500mです。
姥権現.jpg

「御秘所」は「剣ヶ峰」よりも簡単に抜けられました。
ここから最後の登り「御前坂」が始まります。
御前坂.jpg

落石注意
御前坂道標.jpg

もうすぐ「本山小屋」
御前坂から本山小屋.jpg

着いた~[どんっ(衝撃)]、今夜の宿舎「飯豊本山小屋」で~す[わーい(嬉しい顔)]
17時丁度です。予定より1時間ほど遅くなりました[ふらふら]
本山小屋.jpg

小屋の横には「飯豊神社」が祭られていました。
飯豊山神社.jpg

途中、誰にも会わず、誰も登ってきません。
今夜は「小屋」でたった一人ですが…、もう山中一人も慣れてしまいました[わーい(嬉しい顔)]

翌朝は4時30分に起床、朝食の準備でウッカリ御来光の時間が過ぎてしまいました[もうやだ~(悲しい顔)]

小屋に荷物をデポ、カメラと三脚だけを持って「飯豊山山頂」へ[ダッシュ(走り出すさま)]
案内書では20分とありましたが軽装なので15分で山頂(2,105m)に到着、
今日も快晴で山頂からの眺めは素晴らしかったですよ[るんるん]

山頂標識(後方は御西岳)
飯豊山山頂標識.jpg
(飯豊連峰の最高峰は標高2,128mの大日岳ですが、何故か山脈の名前は飯豊山なんですね。)

記念撮影
記念撮影.jpg

山頂から御西岳、大日岳、
御西岳へと続く縦走路.jpg

山頂パノラマ、右に延びる稜線は烏帽子岳へと続く縦走路です。
山頂パノラマ.jpg

暫く山頂の景色を堪能、小屋に戻って下山です。
午前6時の小屋前の気温は氷点下5度でした。
気温(午前6時).jpg

午前7時16分、「草履塚」に到着です。
昨日の登りは雪渓を通過、山頂をパスしたので…、
草履塚から飯豊・御西・大日岳.jpg
正面後ろの山影は「大日岳」でしょう。

「草履塚」山頂から西の方の眺め、微かに奥只見方面の山々が…
尾瀬方面の山並?.jpg

午前8時18分、昨日苦労をして藪漕ぎで乗り越えた1,810mピークの手前(種蒔分岐)まで戻ってきました。
分岐から飯豊山方面の眺めです。
草履塚・御前坂・飯豊山.jpg
「草履塚」(左)、「本山小屋」(右)、「飯豊山」(中央奥)

今日は迷うことなく「藪漕ぎ」で1,810mピークを乗り越えました。

「種蒔山」を少し下がった雪渓で一人の登山者が登ってくるのに出会いました。
二日間で出会った二人目の登山者です。
予定を聞くと「飯豊山日帰り」だとか、地元の若者でしたが、凄い馬力には驚きました[どんっ(衝撃)]
多分、暗いうちからヘッデン付けて登ってきたのでしょう。
少しさきは「藪漕ぎ」で乗り越えた方が良いですよって忠告(いらぬお節介だったかな~)、別れて先を急ぎました。

三国岳を過ぎ、剣ヶ峰の登り口で二人の登山者(地元の方)に出会いました。
予定を聞くと「三国岳日帰り」だそうです。
普通、日帰りだと此処までが限度でしょうね~。

13時51分、無事に「御沢野営場」に下山できました。

飯豊山登山で出会った高山植物(朝日岳とよく似た植生でした。)

綺麗な花ですが名前が分かりません[あせあせ(飛び散る汗)]
?.jpg

イワウチワ
イワウチワ.jpg

イワナシ
イワナシ.jpg

オヤマノエンドウ
オヤマノエンドウ.jpg

カタクリ
カタクリ.jpg

キクザキイチゲ
キクザキイチゲ.jpg

キヌガサソウ
キヌガサソウ.jpg

コブシ
コブシ.jpg

ショウジョウバカマ
ショウジョウバカマ.jpg

シラネアオイ
シラネアオイ.jpg

タカネザクラ
タカネザクラ.jpg

タニウツギ
タニウツギ.jpg

トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ.jpg

バイカオウレン?
バイカオウレン?.jpg

ハクサンイチゲ
ハクサンイチゲ?.jpg

ヒメイチゲ
ヒメイチゲ.jpg

ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ.jpg

ムシカリ?
ムシカリ.jpg

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朝日岳(日本100名山)、朝日連峰の最高峰1,870m、古寺鉱泉から日帰り残雪期登山 [日本100名山]

2012年5月27日、残雪期の「朝日岳」を山形県「古寺鉱泉」から日帰り登山しました。
大朝日岳パノラマ@小朝日岳.jpg

東北地方の週間天気予報でA級[晴れ]を確認、登山日を27日と決め、5月25日朝に大阪を[車(セダン)][ダッシュ(走り出すさま)]
何しろ片道800Kmに及ぶ長距離ドライブです[ふらふら]

順調に[車(セダン)][るんるん]、5月26日夕刻、朝日岳登山口の「古寺鉱泉」に到着しました。
駐車場には車が数台停まっていましたが…、渓流釣りのオジサン達、山菜採りのオジサン&オバサン達の車でした。

夕暮れとともに車は去って行き、たった一人の「車中泊」[車(セダン)][眠い(睡眠)]
聞こえてくるのは雪解けで水勢を増した渓流のゴウゴウと言う音だけです。

でも、満天の星空を独り占め、堪能しました[わーい(嬉しい顔)]

翌27日、明け方数台の車(地元車)のライトの光で目を覚まし、朝食と登山の準備を開始、予報通りの快晴です[晴れ]

車で乗り付けた数人が早々と登山道を登って行くのに少し焦りましたが…、私も午前5時に登山を開始しました。

今日の行程は「大朝日岳」を古寺鉱泉登山口から日帰りの予定です[手(グー)]

朝日岳古寺鉱泉登山コースGPSトラック軌跡
大朝日岳(古寺コースGPSトラック軌跡)).jpg

GPSトラックログ
大朝日岳(古寺コースGPSトラックログ)) のコピー.jpg

行程距離18Km、累積標高差は2,000mに及ぶハードスケジュールです。
しかも、今年の冬は雪が多く、かなりの残雪で「雪道歩き&雪渓登り」に苦労しました[ふらふら]

今後、この季節に登られる方のために、注意が必要な数箇所を詳述します[手(パー)]

大朝日岳(古寺鉱泉コース)ポイント1 のコピー.jpg

その1:ハナヌキ分岐手前、標高1,500m付近での雪面トラバース
左側に落ち込む急な残雪斜面のトラバースは結構神経を使いました。滑り落ちたら…、アイゼンを着用した方が安全です。

その2:古寺山直前の雪面急登が登山口から5Km付近で始まります。距離は500m程ですが標高差は180m程あり、最大斜度は30度ほどになります。
特にこの時期の雪面は「くされ雪」でアイゼンの効きが悪いので要注意です。

大朝日岳(古寺鉱泉コース)ポイント2 のコピー.jpg

その3:小朝日岳の山頂を経ない巻き道がありますが、途中、急斜面の雪面トラバースがあるため、この時期、地元の人は通らないそうです。「滑落すれば谷底まで…」と地元の人は言っていました[もうやだ~(悲しい顔)]

その4:小朝日岳山頂から大朝日岳への縦走路は悪路です。後で写真でも紹介しますが、左側が断崖のガレた浮石だらけの急な下りが待っています。慎重に下れば問題はないですが…。

その5:大朝日岳手前の小ピークへの登り雪渓(銀玉水から少し先)も結構厳しいですよ、何しろ「くされ雪」でアイゼンの効きがメッチャ悪いですから要注意です[もうやだ~(悲しい顔)]

以上のような理由で、予定では10時間程で山頂往復を考えていましたが…、結局、休憩を含めて11時間33分の長帳場になってしまいました[ふらふら]

しかし快晴に恵まれ、朝日岳の残雪期登山を満喫することができました[わーい(嬉しい顔)]

以下は写真で綴る残雪期の「朝日岳」とざんです。

午前5時、登山口を出発、午前6時40分、登山口から3Km地点の「ハナヌキ峰分岐」に到着しました。
登山道案内標識.jpg

古寺山への厳しい雪面登りをこなし、午前8時、古寺山の少し手前ピークに到着です。一気に朝日連峰のパノラマ展望が開けます[わーい(嬉しい顔)]
小朝日岳(左)、大朝日岳(右)
小朝日・大朝日岳@古寺山.jpg

すぐ先に「古寺山」のピークが…、右奥は「小朝日岳」です。
古寺山への雪の尾根道と小朝日岳.jpg

写真手前の「雪面尾根」を少し進むと「古寺山、標高1,501m」に到着です。
古寺山山頂.jpg

先発の4人組さんが食事中だったので…、山頂から「朝日連峰」の写真を撮影、直ぐに出発しました。
左から、小朝日岳、大朝日岳、西朝日岳の山々、尾根道の登山道は「残雪」の下です。
古寺山から大朝日岳への縦走路.jpg

「古寺山」を小朝日岳方面に少し下った辺りは「カタクリ」が群生していました。
カタクリの群生.jpg

小朝日岳登山道の中腹(巻き道分岐付近)から「古寺山」方面を眺めると、
遥か彼方に雪に覆われた「月山」が遠望できました。
(残雪期登山ならではの山岳風景、私の大好きな景色です[るんるん]
小朝日岳巻き道分岐から古寺山、月山?.jpg

巻き道を避け、小朝日岳へ標高差約180m雪面を登ります。
結構厳しい登り[ふらふら]、午前9時15分に小朝日岳山頂に到着です。
大朝日岳(右後方西朝日岳)@小朝日岳.jpg

小朝日岳から急なガレた斜面を下ります。
やっと登ったのに~、また登り返しが待っていま~す[もうやだ~(悲しい顔)]

下りの途中、「タカネザクラ」が可憐な花を付けていました[るんるん]
サクラ2.jpg
サクラ1.jpg

登山道脇には「イワナシ」の花も
イワナシ.jpg

急な斜面を下り、鞍部に降り立って「小朝日岳」を振り返ると、
山の南斜面は切り立った断崖でした。
縦走路鞍部から小朝日岳(右奥は鳥原山).jpg

行く先、大朝日岳はもう目の前ですが…、厳しい登り返しと雪渓が待ち受けています[あせあせ(飛び散る汗)]
大朝日岳@銀玉水.jpg

登山道脇に「ショウジョウバカマ」が群生していました。
ショウジョウバカマの群生.jpg

午前11時12分、大朝日小屋に到着、小休憩の後荷物をデポ、カメラ片手に大朝日岳の山頂を目指しました。

山頂直下で数羽の「イワヒバリ」が餌を啄ばんでいました。
イワヒバリ.jpg

そして終に山頂(1,871m)に到着、時刻は午前11時55分でした。
大朝日岳山頂.jpg
(山頂、大朝日小屋はドコモの携帯が通じました[わーい(嬉しい顔)]

山頂の大パノラマ(飯豊連峰方面)
飯豊山連峰@大朝日岳.jpg

山頂の大パノラマ(出羽三山、月山方面)
山頂へのアプローチ、遠景は月山?.jpg

途中で追い越した4人組みのうち3人が山頂にやってきました。
あとの一人は「大朝日小屋」でダウンだそうです[ふらふら]

早々に山頂を後に下山開始、下山の途中で小朝日岳の巻き道の様子を確認すると…
大・小朝日岳中間点ピークから小朝日岳.jpg

一番上の残雪斜面が巻き道のようですが…、地元の人が通らない理由が分かりました[手(パー)]

午後16時38分、無事に古寺鉱泉駐車場に下山できました[わーい(嬉しい顔)]

以下、途中で写した花の写真(本文中以外)です。

バイカオウレン?
バイカオウレン?.jpg

ミヤマキンバイ
ミヤマキンバイ.jpg

アズマイチゲ
アズマイチゲ.jpg

オオバキスミレ
オオバキスミレ.jpg

シラネアオイ
シラネアオイ.jpg

コブシ
コブシ.jpg

タチツボスミレ
タチツボスミレ.jpg

トウゴクミツバツツジ
トウゴクミツバツツジ.jpg

ノウゴウイチゴ
ノウゴウイチゴ.jpg

ヒメイチゲ
ヒメイチゲ.jpg

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白馬岳登山(日本100名山)、残雪期の白馬岳登山 [日本100名山]

2012年5月19日(土)、日本100名山の一つ「白馬岳2,932m」に登りました。
私にとって86座目の日本100名山です。
白馬岳頂上標識.jpg

5月26日(土)には「白馬連峰開山祭(貞逸祭)」が登山口の「猿倉」で行われ、白馬岳もいよいよ登山シーズンを迎えます。

「白馬岳」は人気の高い100名山で、シーズン中は大変混雑し、登山口の「猿倉」にある「登山者用駐車場」は狭く駐車は困難だそうです。

そこで、シーズン到来前に登ることにしました。

幸い、天気予報では、5月19日、20日はAクラスの「[晴れ]」マーク、
19日(土)を「日帰り登山日」に決めて18日(金)の午前8時に自宅を出発しました[車(セダン)][ダッシュ(走り出すさま)]

名神高速道路は「全線集中工事中」で大変な混雑です。
そこで、一般道で岐阜まで行き、東海北陸道、中部縦貫道、中央道経由で「梓川SA」へ、此処で車中泊まり、翌朝2時に出発して登山口の「猿倉」へ向かいました[車(セダン)][ダッシュ(走り出すさま)]

午前3時50分、猿倉の登山者用駐車場に到着、既に10台程の車が駐車していました。

途中のコンビニで仕入れた朝食を食べ、登山の準備をして、午前5時から登山開始です。

覚悟はしていますが、往復14Km、単純標高差が1,702mもの日帰り登山、しかもコースの殆どが残雪の雪中登山は初めての経験です[ふらふら]

登山用GPSで記録した今回の「登山ルートの軌跡、トラックログ」です。
白馬岳大雪渓コースGPSトラック軌跡(赤線)、青線は夏山登山道
白馬岳大雪渓登山コースGPSトラック軌跡.jpg

トラックログ
白馬岳大雪渓登山コースGPSトラックログ.jpg

GPS行程記録
白馬岳大雪渓登山コースGPS記録.jpg

「猿倉」から「長走沢(ナガシリサワ)」までの1.3Kmは一部路面が顔を出す林道歩きです。

歩き出してすぐの午前5時7分、右手の樹間から残雪の山並みが垣間見られました。小蓮華山方面の山並みでしょうか。山頂付近には雲がかかっていました。
樹間から目指す白馬連山が.jpg

午前5時19分、「長走沢」に到着、正面左に「小蓮華山?」が顔を現しました。山頂は雲に覆われています。此処までは歩行速度が約4Km/時です。
朝日に照らされた白馬連山が.jpg

「白馬岳」は写真左奥のようでまだ見ることができません。

「長走沢」は雪解け水が川となって林道を横切って流れ落ちていました。
水量が多く、先に進むのが大変ですが…、ここはジャブジャブと行くしかありません[手(グー)]

「長走沢」を越えると残雪が道路全体を覆うようになりました。
ここで「アイゼン」を着用です。
此処から山頂まで、約6Kmの雪道登山です[がく~(落胆した顔)]

午前6時15分、「白馬尻」に到着です。宿泊施設があるはずですが…、何処にも姿が見えません、多分、シーズンの開幕にあわせて組み立てるのでしょうね。
「長走沢」~「白馬尻」間の平均速度は1.5Km/時です。雪が深く、しかも、シャーベット状の「腐れ雪」にはアイゼンの効きも悪くメッチャ歩き難い雪道です[あせあせ(飛び散る汗)]

午前8時、標高1,915m地点に到着です。「白馬尻」から此処までの距離は1.3Km(歩き出してからの距離は4.47Km)です。平均速度は0.8Km/時、一気に速度が低下しました。
「腐れ雪」でアイゼンが効かない上、「急斜面」の登りが続きます。
果てしなく続く雪渓.jpg

此処で小休止、紺碧の空、真っ白な雪、素晴らしい眺めですが…、
山頂までは更に標高差で1,000m以上の雪渓登りが続きます[あせあせ(飛び散る汗)]

効かないアイゼンで必死に雪の斜面を登る私を尻目に、山スキーを履いたスキーヤーが追い越して行きます。
山スキー用の用具は真直ぐ登っても滑り落ちないように出来ているんですね[手(チョキ)]

スノーボードを担いだ若者も軽快に登って行きます。
足元を見ると履いているアイゼンが私の物と違うんですネ。
彼らのアイゼンは「12本爪」で全ての「爪」が滑り止め用に下向きに付いています。
私のアイゼンは「10本爪」、しかも10本の内の2本は爪先向きに付いています。滑り止めとして効くのは8本、効果は彼らの6割です[もうやだ~(悲しい顔)]
アイゼン.jpg

今更仕方がないので…、「どうぞお先に」とユックリ登る事にしましたが…、(クソッ)

午前8時54分、標高2,084m地点に到達、随分登って来ましたが、山頂までまだ850m程の標高差があります[あせあせ(飛び散る汗)]
此処で小休止です。

登ってきた雪渓、彼方正面には台形の「高妻山」、左には「妙高山」も…
延々と続く雪渓(1).jpg

雪渓の登りはまだまだ続きます[もうやだ~(悲しい顔)]
延々と続く雪渓(2).jpg

午前10時57分、やっと標高2,510m地点に到達です。
正面の山は白馬三山の一つ「杓子岳」です。
杓子岳&雪渓.jpg

正面からの写真では雪渓の傾斜が分からないですが、横から見るとその傾斜が良く分かります。
このような傾斜の雪渓が延々と続くのだから大変です[あせあせ(飛び散る汗)]

夏山だと雪渓の規模も小さい(1.5Km位)ですが、この時期は山頂まで雪渓が続き、雪渓の直登(GPSトラック軌跡を参照)ですから体力の消耗も半端じゃなかったです[バッド(下向き矢印)]

午前11時55分、標高2,760m地点に到達、村営白馬岳頂上宿舎よりも高い位置にきました。山頂まで標高差で172mです。
白馬三山.jpg

正面左が「杓子岳」、その奥が「白馬鑓ヶ岳」、右遥か彼方の山並みは槍・穂高でしょうか。空はあくまでも「紺碧」です。

正面奥にピラミダルな立山連峰の主峰「雄山」が見えます。
右の山影奥に見えるのは「剣岳」、写真左奥には「薬師岳」を望むことができます。
立山連峰.jpg

12時16分、終に白馬岳山頂に到着しました。途中、何度も休憩しながら、7時間16分の雪渓登りでした[わーい(嬉しい顔)]
白馬岳頂上標識.jpg

記念撮影
記念撮影.jpg

山頂からの眺め
立山&剣岳.jpg
正面奥のピークは「剣岳」、その左に「別山、真砂岳、雄山」と立山連峰が続きます。

毛勝三山?.jpg
「毛勝三山」だろうと思います。

朝日岳方面.jpg
小蓮華山方面(栂池方面への縦走路)の眺望です。

日帰りの心算だから、山頂でノ~ンビリもで出来ず、写真撮影を終えて早々に下山することにしました。

雪渓の下りも大変です。アイゼンが効かず、何度もズルズルと滑り、10m程も滑り落ちたこともありました[もうやだ~(悲しい顔)]

山スキーヤーやスノーボーダーは楽しそうにスイスイと雪の斜面を滑り降りて行きます。
多分、下山には1時間もかからないのでしょうね~[るんるん]

私は雪の斜面を滑り落ちながら一歩一歩、でもやはり下りは楽です。
約3時間半程で駐車場に下山しました。

厳しかったですが大満足の「白馬岳紀行」でした[わーい(嬉しい顔)]

白馬村の温泉に向かう途中、南又入沢渓谷から「不帰嶮、唐松岳、天狗の大下り」が見えました。
不帰嶮、唐松岳.jpg

温泉で疲れた体(特に足)を癒し、一路安曇野の道の駅へ [車(セダン)][ダッシュ(走り出すさま)]

明日は「常念岳」への登山口に通じる道路に沿った「県営烏川渓谷緑地」を散策の後大阪に帰る予定です。
安曇野の「道の駅」から「前常念岳」の肩に沈む夕日
夕暮れ.jpg

花の季節の登山も好きですが、一番好きなのは「残雪期の春山登山」です[手(チョキ)]
特に「白馬岳」は素晴らしかったです。
今年は山頂をピストンの忙しい登山でしたが、今度は白馬三山の春山縦走に挑戦したいと思っています[手(グー)]

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磐梯山(日本100名山)、民謡でも唄われる会津の名峰 [日本100名山]

2012年10月18日、秋の東北、日本100名山巡りの最後を飾る山、会津磐梯山に登りました[わーい(嬉しい顔)]

写真は4合目「弘法清水」近くのお花畑から撮影した「磐梯山」
お花畑から磐梯山山頂方面.jpg

磐梯登山で最短のルートは、磐梯山ゴールドラインの「八方台」から中の湯跡を経由して山頂を目指すルートです。

磐梯山「八方台」ルートGPSトラック軌跡
磐梯山登山ルート.jpg

GPSトラックログ
磐梯山トラックデータ.jpg

標高差は凡そ625m、行程距離8Km、ゆっくり登っても5時間の登山です。

今日の天気予報は[晴れ]時々[曇り]ですが…、八方台から眺めた磐梯山は雲に隠れていました[もうやだ~(悲しい顔)]
八方台から「磐梯山の紅葉」.jpg

でも、山麓は見頃を迎えた紅葉で赤く染まっています[わーい(嬉しい顔)]

午前8時20分、山登りにしては珍しく遅いスタートです。それも、今までで一番楽な登山だから…。

錦に染まった緩やかな登山道をノ~ンビリ、午前8時45分に中の湯跡を通過、4合目の弘法清水(水場)には午前10時に到着しました。
4合目弘法清水(水場).jpg

磐梯山の4合目、本当は8合目位に相当するのでしょうか?
磐梯山の標高が富士山の凡そ半分だから、磐梯山は頂上を5合目と呼ぶそうです[手(チョキ)]
(何だか変なコジツケのようですが…)

売店で「甘酒」を販売していたので一杯ご馳走になり、先へと進みますが、此処から山頂までは少し急な登りが続きます[あせあせ(飛び散る汗)]

午前10時30分、山頂に到着しました。
磐梯山山頂標識.jpg

山頂は360度の展望がききますが、予想以上に雲が多く感激するような遠望には出会えませんでした。
ただ、山頂から眺める「櫛ヶ峰と沼ノ平」は明治21年の大噴火の凄さを実感させました[爆弾]
櫛ヶ峰と沼ノ平@山頂.jpg

下山の時、標高1,680m付近のナナカマドが真っ赤な実を付け、遥か眼下に見える「桧原湖」との対比が素晴らしく、私の大好きな記録写真の一枚になりました[わーい(嬉しい顔)]
赤く色付いたナナカマドの実、遠景は桧原湖@1680m.jpg

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安達太良山(日本100名山)、古くは万葉集にも詠まれた名山、高村光太郎の「智恵子抄」にも登場 [日本100名山]

2011年10月17日、「安達太良山、1,700m」に登りました[わーい(嬉しい顔)]

天気予報では[曇り]時々[晴れ]、予報通り「安達太良山」の山頂は濃い霧(ガス)に覆われその全貌が見えませんでしたが、下山の途中、スキーゲレンデ、五葉松平、ロープウェイ山頂駅方面の全貌が見渡せました。
高原スキー場@下山途中.jpg

「安達太良山」は登山道の整備も行き届き、道標もしっかりしているので安心して登れる山ですが、それでも危険が潜んでいます[手(チョキ)]

この日は濃い霧が山頂付近を覆い、見通しが良く利かない状態でした。
濃霧の山頂
本当の山頂?.jpg

麓の岳温泉にでも来ていたのでしょうか、初老のご夫婦が、パンフレットの地図だけを頼りに山に登り(それ程気楽に登れる山です。)、濃い霧の為、矢筈ヶ森直下分岐で「鉄山方面」と「下山道」の見分けがつかず立ち往生、幸い私が通りかかって一緒に下山しました。
霧が出ていなければ迷うこともなかったと思いますが、山では何が起こるか分かりません。

私は登山予定のルートを登録したGPSを常に持ち歩く事にしていますが、最低でも正確な地図とコンパス(地図を読む力が必要ですが…)は持参するべきだと思います。

次の写真は下山道の「勢至平」の写真ですが、岩に白い大きなルートマークが付けられています。
この「勢至平」で濃霧が発生し一面が真っ白な闇になったら…、きっと方向が分からなくなってしまうでしょうね[手(チョキ)]
勢至平のルートマーク.jpg

今回の「安達太良山」登山は、天候も期待できなかったのでロープウェイ山頂駅(標高1,350m)までロープウェイを利用しました。

安達太良山登山GPSトラック軌跡
安達太良山登山GPSトラック軌跡.jpg

GPSトラックログ
安達太良山GPSトラックログ.jpg

ロープウェイを利用しない場合は、奥岳からスキー場に付けられた登山道を登って山頂駅までの標高差は410m、時間にして1時間少々と言ったところでしょうか。

山頂(標高1,700m)まで標高差350mの登りは、最後に急斜面の砂礫道が待ち構えているますが、100名山に挑戦している方なら何度も経験しているような登山道です。

山頂は濃い霧に覆われていました。
安達太良山山頂標識.jpg

冷たい風が吹きつけ、濃いガスで眺望は全くありません。
本当の山頂は大きな岩山の上で、祠があるそうですが、登ってみたところで仕方がないので上りませんでした。
本当の山頂?.jpg

寒いので早々に下山、山頂から矢筈ヶ森直下分岐(ここで前述の方と合流)を経て峰ノ辻を直進(左に行けばくろがね小屋)、勢至平を横切るかたちで下山しました。
勢至平と篭山(1,548m)
勢至平と篭山(1548m).jpg

お昼過ぎからは上空の雲間に青空も見えるようになり、下山道は素晴らしい紅葉のトンネルでした。
下山道は紅葉のトンネル.jpg

下山道は途中から「林道」歩きとなります。「烏川橋」を渡った所で「林道」と別れ、「烏川渓谷」を経由して下山しました。
この渓谷の紅葉は見事でしたよ[わーい(嬉しい顔)]
烏川沿いの散策路は紅葉の見頃.jpg

登山の案内書等によると、安達太良山山頂からの眺めは素晴らしいそうですが、残念ながら今回は濃霧で見晴らしは全くでした。
やはり「登山」は晴れの日に限りますね[手(チョキ)]
機会が有ればリベンジしたい100名山の一つです。
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幌尻岳(日本100名山)登山、日高山脈の最高峰、標高(2,052m)は低いが、登り難い100名山の筆頭格 [日本100名山]

2012年8月8日と9日の二日間で北海道日高山脈の最高峰「幌尻岳」に登りました[わーい(嬉しい顔)]

幌尻岳
幌尻岳@1930mピーク.jpg

2014年8月19日記事追加:
一昨日の8月16日、槍ヶ岳から飛騨沢を下山中の登山者が沢を横切る時に流され遭難しました。幌尻岳登山では多くの渡渉部分があります。
川の上流の地形は幌尻岳と戸蔦別岳で形成されるカール状の大きな漏斗(ジョウゴ)地形があり、上流に降った雨は全て糠平川に流れ込み一気に水位が上昇します。
上流の天候には十分注意をしてください!

「幌尻岳」は100名山の中でも登り難い山の筆頭格(?)だと言われています。
実際、100名山の踏破を目指している登山者にとっては頭痛の種のようです[がく~(落胆した顔)]

登り難い山だから人気があり、登った人はブログに登山体験をアップしますが…、
立山連峰の「剣岳」と同じように、ブログの内容は極端な誇張や楽観的と思える安易さ等、情報に正確性が欠ける感があります。(私自身、どのブログの内容を信じれば良いのか躊躇しました。)

ブログ「私の登山記録」では、登り終えた100名山の体験や写真を整理、基本的には「登った順」にブログを書いていますが、「幌尻岳」に関してはホットな情報をアップします[手(パー)]

これから「幌尻岳」を目指す登山者の方々に少しで参考になれば幸いです。
但し、記事の内容はあくまでも私の「個人的な体験・感想」ですから、参考程度の情報としてご利用ください。
登山は「自己責任」、最後の決定はあなた自身でしてください。(私は一切の責任を負いません!)

何故「幌尻岳」は「登り難い山の筆頭格なのか?

理由は色々ありますが…、大きく分けて4つの理由が挙げられます。
その1:「額平川」と言う渓流を渡渉しながら遡らなければならない。
その2:登山口に相当する「幌尻山荘」は完全予約制、小さな山荘(小屋)で宿泊予約がとり難い。
その3:自家用車・タクシー・単車等の乗り入れが禁止され、シャトルバスが唯一の交通手段。
その4:日高山脈の山奥に位置する「幌尻岳」は平均的なコースタイム(休憩抜き)が往復16時間10分(昭文社、山と高原地図)と長く、余程の健脚でない限り日帰り登山は不可能。

があげられます。

もう少し詳しく説明すると、

「額平川」の「渡渉」は上流の天候に依存し、上流で大雨が降った場合、「渡渉不可能」になります。登山口の「幌尻山荘」に到着できるかどうかは「お天気次第」と言うことになります。
「額平川」の水源は「幌尻岳」の「北カール」と呼ばれる広大な「カール」で、雨が降ればカールの水が額平川の水位を一気に上昇させます。
北カールと幌尻岳
北カール&幌尻岳@1829mピーク.jpg
また、残雪期(カールに雪が残っている時期)は気温の上昇や少しの降雨で残雪が融け、これも額平川の水位を上昇させます。(幌尻岳の登山最適シーズンは8月中旬から9月中旬頃、最近は地球温暖化の影響でしょうか?蝦夷梅雨と呼ばれる梅雨が7月下旬から8月上旬に訪れます。)

「幌尻山荘」の予約が大変、この山荘は完全予約制になっていますが「定員」は60人位でしょうか?昨今は登山ツアーが多く、ツアー企画会社優先の予約システムになっているので個人が自分の予定に合わせて予約をとるのは至難の業です。[もうやだ~(悲しい顔)]

以前は第二ゲート(北海道電力が管理する林道のゲート)まで乗り物が入れたそうですが、諸般の事情による結果と思いますが、現在は第一ゲート(第二ゲートより2.1Km手前、時間にして徒歩40分)までしか入ることができません。
更に、昨年からは自家用車・タクシー等も乗り入れ禁止となり、現在は第一ゲートの21Km手前、「とよぬか山荘」からシャトルバスを利用する事になっています。
その結果、必然的に登山スケジュールをシャトルバスの時刻表に合わせる事が必要となり、自由度が大きく損なわれました。
またこれまでは、少し頑張れば「日帰り登山」も可能でしたが、シャトルバスになってからは一部の超健脚の方以外、「日帰り登山」はほぼ不可能になりました[もうやだ~(悲しい顔)]

長~い林道歩き(距離7.5Km)で「北海道電力の取水施設」に到着、その後、渡渉開始点の「四ノ沢」まで2.1Km、渡渉開始点から幌尻山荘まで23回の渡渉、更に幌尻岳へは段差の大きい急登と広大なカールの縁を…、兎に角行程の長い登山です。
昭文社の「山と高原地図」で第一ゲートから山頂往復の時間を積算すると16時間10分でした[ふらふら]

普通の体力の登山者だと山中一泊は必至、でも、テントは禁止されているので「幌尻山荘」で一泊と言う事になります。
(七ツ沼カールではテント泊が可能ですが「ヒグマ」が出没するそうです。)

やはり「幌尻岳」は「登り難い山」の筆頭格ですね~[手(チョキ)]

前置きが長くなりましたが、今回の私の体験と感想を写真を交えて紹介します。

「幌尻山荘」の予約はとれたものの:
幸い、私には時間的な自由があるので、6月上旬に「予約空き」の日を探し8月8日〜9日の二日間予約が取れました[わーい(嬉しい顔)]

予定では8月6日午前1時、敦賀港発の新日本海フェリーで北海道苫小牧東に上陸、8月8日午前3時始発のシャトルバスで林道第一ゲートに向かうことにしました。
8月7日は休養日です。

8月上旬、南の海上には3つの台風[台風]、フェリーは大丈夫だろうかと随分心配しましたが台風は中国大陸に向かってくれて(ホッ)、次の心配の種は東北から北海道に伸びる「停滞前線」、日高地方が大雨にでもなれば「額平川」を遡上する事は不可能と言うことは、北海道に渡っても「幌尻岳」には登れない…、

しかし、今年の私には天気が憑いているようで、6日、7日と雨だった日高地方も8日と9日は「晴れ時々曇り、チョットの小雨」で挑戦1回目にして幸運にも「幌尻岳」を踏破することができました[わーい(嬉しい顔)]

因みに、10日以降は全国的に大気が不安定で日高地方にも大雨が降ったそうです[雨]

交通手段:
自家用車、単車等の移動手段を使い、新日本海フェリーで「苫小牧東港」まで移動すれば、「苫小牧東」からシャトルバスの発着場「とよぬか山荘」までは2〜3時間で到着可能です。
敦賀港から苫小牧東港への直行便は午前1時出航、同じ日の午後8時30分(20時30分)には上陸できるので旅程に余裕が無い方は翌日の午前3時発のシャトルバスに十分間に合います。(船中では思いっきり睡眠をとっておく事)

コンビニ事情:
シャトルバス発着場の「とよぬか山荘」に最も近いコンビニは「振内」に有りますが24時間営業ではなく、夜間は営業をしていません。注意が必要です。上陸後、移動途中に最初に見付けたコンビニでお買い物を済ませることをお勧めします。

シャトルバス:
「幌尻山荘」の予約が無くても乗車できます。(日帰り登山の方)
しかしシャトルバスは予約制ですから前もって予約をしておく必要があります。
始発は午前3時、21Km先の第一ゲートまで約1時間の乗車です。
シャトルバス待合所.jpg
シャトルバスの終着駅には「待合所(写真左)」と「トイレ(写真右)」がありました。トイレの横には「水道」もありましたが水は出ませんでした。
この「待合所」は日帰り登山で最終バスに間に合わなかった人のビバーク施設にもなります[手(チョキ)]

林道歩き:
第一ゲートから北海道電力の取水施設まで約7.5Kmの林道歩きが待っています。
林道は道幅が広く歩き易い道です。
奥幌尻橋(昔は此処まで自家用車で入れたそうです。第一ゲートから2.1Km、徒歩40分の位置)
奥幌尻橋.jpg

北海道電力取水施設
北海道電力取水施設.jpg

取水施設〜渡渉点(四ノ沢):
額平(ヌカビラ)川の右岸(上流に向かっては川の左側)を歩きます。普通にある谷川添いの登山道と言った感じです。
取水施設から約2.1Km(GPSで測量)先が渡渉開始点(四ノ沢)になります。
GPSトラック軌跡、トラックログは渡渉点(4ノ沢)が起点です。
幌尻岳登山GPSトラック軌跡
幌尻岳(渡渉開始点~山頂)トラック軌跡.jpg

GPSトラックログ
幌尻岳(渡渉開始点~山頂)トラックログ.jpg

渡渉装備:
特別に「沢歩き靴」の準備は必要ないと思いました。(私は素足に履きなれたスニーカ)
初めて履く「沢靴」よりは「履きなれて濡れても良い履物、但し、底がしっかりしていて滑らない履物」で十分だと思います。
額平川の遡上では、一部、岩場をトラバースする所があります。(クサリが設置されています。)
初めて履く沢靴が足に合わず苦労をしている人もいました。

額平川の渡渉に関しては、装備よりも水位(水量)の判断が一番大切です。
水位や流れの勢いに危険を感じたら躊躇しないで引き返す事が大切です。「腰まで浸かって渡った」は決して自慢にはなりません。
ストックは二本持参することをお勧めします。体のバランスをとる以外に「水位」を測る場合に役立ちます。

渡渉回数:
登山案内書等には「十数回の渡渉」と書かれていますが、実際、ルートマークを忠実に守って歩くと23回の渡渉になりました。
各渡渉ポイントの写真を下流から上流に向けて掲載します。
実際には下山の時に撮影したので、渡渉は写真の向こう側から手前に渡る事になります。

渡渉点では川幅が狭くなっている所もあります。川幅が広い所では渡れても、狭い所では水位が深くなり更に流れも急流になるから注意が必要です。

渡渉点1.jpg
渡渉点2.jpg
渡渉点3.jpg
渡渉点4.jpg
渡渉点5.jpg
渡渉点6.jpg
渡渉点7.jpg
渡渉点8.jpg
渡渉点9.jpg
渡渉点10.jpg
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渡渉点12.jpg
渡渉点13.jpg
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渡渉点15.jpg
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渡渉点17.jpg
渡渉点18.jpg
渡渉点19.jpg
渡渉点20.jpg
渡渉点21.jpg
渡渉点22.jpg
渡渉点23.jpg

今回の渡渉では最も深い所で「膝下」でした。
水は冷たくて気持ちが良いですよ[るんるん]

ジャブジャブ歩いた感じ、水深が「太股」以上になると急流では危険でしょうね[がく~(落胆した顔)]

最後の渡渉を終えると直ぐに登山口「幌尻山荘」です。
幌尻山荘.jpg
第一ゲートを午前4時に出発、山荘到着は午前7時30分でした。
私の場合、休憩を含めてのコースタイムが昭文社の「山と高原地図」のコースタイム(休憩含まず)とほぼ同じです。
歩き出して「幌尻山荘」まで休憩を取らなかった(全体に緩やかな登り)から、約1時間の時間短縮でした。

「幌尻山荘」では可愛い「シマリス」が出迎えてくれました[わーい(嬉しい顔)]
シマリス.jpg

幌尻山荘事情:
北アルプスの山小屋に慣れ親しんだ登山者には想像もつかない状況です。
先ず、荷物を山荘内に持ち込む事はできません。寝具以外の荷物(リュック、靴、その他)は全て床下の物置に置く事になります。
一人に一枚の毛布が支給されますが、必ず隣と重ねて敷くから一人当たりのスペースは幅65cm、長さ170cm位でしょうか?無論通路はありません。

食事は全て自炊ですが、調理場は極めて狭いから屋外で調理する事になります。
雨天の場合も「雨」を避ける設備(屋根付き自炊場)が無いので傘をさしての調理になります。

登山口(幌尻山荘)〜山頂:
標高980mから標高1,829mピークまで、標高差約850mは厳しい急登が続きます。段差の大きい登りが続くのでかなり体力を消耗します。
標高1,525mの水場「命の水」は岩の割れ目から湧き出した水が苔を伝って流れ落ち、とってっも冷たくて美味しい水です。

標高1,829mのピークを越えると眺望が開け、幌尻岳、戸蔦別岳、北カールの雄大な景色が広がります。
幌尻岳と北カール
北カール&幌尻岳@1829mピーク.jpg

此処から山頂まではカールの縁を回るようになだらかな登りが続き、登山道脇は一面のお花畑でした。(季節にもよるのでしょうが…)
幌尻岳登山道で出会った高山植物
アザミの一種
アザミの一種.jpg

アズマギク
アズマギク.jpg

イワギキョウ
イワギキョウ.jpg

イワツメグサ
イワツメグサ.jpg

イワブクロ
イワブクロ.jpg

ウサギギク
ウサギギク.jpg

ウメバチソウ
ウメバチソウ.jpg

エゾシオガマ
エゾシオガマ.jpg

エゾツツジ
エゾツツジ.jpg

エゾヒメクワガタ
エゾヒメクワガタ.jpg

エゾリンドウ
エゾリンドウ.jpg

コガネギク
コガネギク.jpg

シシウド
シシウド.jpg

シロバナトオウチソウ?
シロバナトオウチソウ?.jpg

ジンヨウイチヤクソウ
ジンヨウイチヤクソウ.jpg

タカネグンナイフウロ
タカネグンナイフウロ.jpg

タテヤマリンドウ
タテヤマリンドウ.jpg

チングルマの穂
チングルマの穂.jpg

ナガバキタアザミ?
ナガバキタアザミ?.jpg

ハイオトギリ
ハイオトギリ.jpg

ミヤマダイコンソウ
ミヤマダイコンソウ.jpg

ヤマアジサイ(林道脇)
ヤマアジサイ.jpg

ヤマトリカブト(林道脇)
ヤマトリカブト.jpg

ヨツバシオガマ
ヨツバシオガマ.jpg

カールの縁に沿った登山道脇の高山植物に疲れを癒されながら…、やがて1,930mのピークに到達、山頂までは後標高差100m程の登りです。
幌尻岳(標高1,930m地点から)
幌尻岳@1930mピーク.jpg

少し進むと「新冠ルート」との合流点に到達します。
新冠コース分岐標識.jpg

この「新冠コース」は登山口の「幌尻小屋(避難小屋)」に向かう途中で一度だけ谷川を渡渉(水量は少ないそうです)するだけの登山道ですが、この小屋に至る林道歩きは18Kmもあるそうです。
更に、今年の5月豪雨で新冠町の町道が崩落土砂に埋もれ、現在は通行止め、復旧は今年の10月と言うことで、今シーズンは利用できません。

そして山頂到達(午前11時35分)
幌尻岳山頂.jpg

記念撮影
記念撮影.jpg

「幌尻山荘」に到着後、30分程シマリスと遊んでいたので(人馴れしています)急いで登っていれば午前11時頃に山頂着、第一ゲートを午前4時に出発したから山頂までの所要時間は7時間でした。

シャトルバスの最終便が午後5時30分だから、それまで6時間30分の時間があり、下山と言う条件を考えれば「日帰り登山」も可能だったようです[手(チョキ)]

でも山荘の予約がとれているので超ノンビリの下山、高山植物を思いっきり堪能できました。
あんまりノンビリ下山したので、午後2時頃から振り出した雨で濡れましたが[もうやだ~(悲しい顔)]

このブログがこれから「幌尻岳」を目指す登山者の方々に少しでもお役に立てば幸せです[揺れるハート]

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那須岳(日本100名山)、紅葉、活火山、岩稜、変化に富んだ那須の山 [日本100名山]

2011年10月13日の夜、東北道「黒磯PA」で車中泊[眠い(睡眠)]
雨の予報だった14日、天気予報が[晴れ][曇り]に変ったので、シメタっとばかり、未踏の100名山「那須岳、1,917m」に登りました。
牛ヶ首山頂から茶臼岳jpg.jpg

那須岳登山のGPSトラック軌跡
那須岳登山ルート.jpg

GPSトラックログ
那須岳トラックデータ.jpg

湯元の「高雄、標高1,083m」から登る登山道もありますが、「三本槍岳」まで足を延ばす予定だったので「那須ロープウエイ」のお世話になって標高1,690mの山頂駅まで移動しました。

午前9時5分、山頂駅を出発、標高1,730mの「牛ヶ首」へ向かう途中、標高1,700m(湯元の高雄からの登山道の合流点)で写した「日の出平」方面の写真です。
山上駅から1Km、牛ヶ首の手前、標高1700m付近から、日の出平方面の紅葉.jpg

午前9時35分、牛ヶ首に到着、素晴らしい眺望が迎えてくれました。

牛ヶ首から「姥ヶ平」方面の紅葉
牛ヶ首から三斗小屋温泉方面の紅葉.jpg

茶臼岳(那須岳)が目の前にそそり立っています。
牛ヶ首山頂から茶臼岳jpg.jpg

茶臼岳山頂付近の山腹からは物凄い噴煙が…、
茶臼岳山頂近くの山腹から吹き上がる噴煙.jpg

三本槍岳への縦走路は茶臼岳の山腹から延びています。
牛ヶ首から三本槍岳への縦走路.jpg

真っ赤に紅葉した山麓、対照的に、荒々しく噴煙を上げる活火山、変化に富んだ大自然の素晴らしい造形に圧倒されました。

縦走路の途中から
茶臼岳山腹の縦走路から三本槍(左)、朝日岳(右).jpg

縦走路は「剣ヶ峰、1,799m」を巻き、朝日岳分岐から隠居倉分岐を越えて三本槍岳に延びています。
写真の右に見えるピークが「朝日岳、1,896m」、左端のピークが「隠居倉、1,819m」、隠居倉に隠れて少し頭を覗かせているのは「三本槍岳、1,917m」でしょうか。

剣ヶ峰から先は大小の岩がゴロゴロした険しい岩ゴロ道が朝日岳分岐まで続きます。
剣ヶ峰から縦走路の小ピーク(1900m)と熊見曽根、隠居倉.jpg

朝日岳分岐から「朝日岳」は一部「往路と復路」が鉄製の手摺で分けられた厳しい岩道です。
午前10時35分、「朝日岳、1,896m」に到着しました。
朝日岳山頂.jpg
(背景は茶臼山です。)

朝日岳から「茶臼岳、剣ヶ峰方面」
朝日岳から茶臼岳、右手前は剣ヶ峰、縦走路が見えます.jpg

朝日岳山頂から「三本槍岳、1917m」方面
朝日岳山頂から三本槍への縦走路、左は隠居倉、奥の雲が懸った山が三本槍.jpg
(中央奥:三本槍岳、左手前:隠居倉)

午前10時45分、朝日岳の山頂を後に朝日岳分岐へ下山、隠居倉分岐を経て小ピーク(1,900m)から一度標高1,810mの「清水平」に下り、再び小さなピークを乗り越えると「三本槍岳」です。
12時30分、「三本槍岳」に到着
三本槍岳山頂.jpg

縦走路は更に先へと延びていますが、私の登山は此処まで、広々とした山頂で食事をとり、往路を剣ヶ峰の少し先(茶臼岳寄り)まで引き返し、14時10分、茶臼岳山頂を目指して再び登りました。

茶臼岳山頂近く、標高1,850m付近から三本槍岳までの縦走路を振り返って(パシャ)
茶臼岳山頂近く(1850m)付近から、剣ヶ峰、朝日岳、雲に隠れて三本槍岳.jpg

剣ヶ峰から朝日岳にかけては随分荒々しい山容です。

ここで西の方から急激に天候が悪化してきました[がく~(落胆した顔)]

茶臼岳山頂まで40分、14時48分、山頂に到達した時には山頂は霧で覆われていました。
山の天気が変りやすいのは知っていますが、変り方の早さに驚きました。
茶臼岳山頂(那須岳神社).jpg

記念撮影は霧(ガス)でこんな感じです[もうやだ~(悲しい顔)]
記念撮影.jpg

天気予報の[晴れ][曇り]があたったんでしょうが、茶臼岳(那須岳)は[晴れ][雨]でした。

急いでロープウエイ駅に向かいましたが、濃い霧、右から吹き付ける小雨交じりの強風、山頂駅に到着した時(15時30分)には、火山砂礫が体中に張り付いていました[もうやだ~(悲しい顔)]

こんな事もあるんですね~[バッド(下向き矢印)]

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日光白根山(日本100名山)、短縮登山 [日本100名山]

2011年10月10日、日光白根山(別名:奥白根山)、標高2,578mに短縮登山しました。
記念撮影.jpg
(関東以北で最も高い山なんですね~)

国道120号線(沼田~日光)沿いの「菅沼キャンプ場」から登れば登り応えのある山ですが、昨日、「至仏山」に登っての連日登山だったので「丸沼高原スキー場」のロープウエイを使って山上駅まで移動、山頂駅から累積標高差800m、行程距離9Kmの初級者登山コースで登りました。

登山コースのGPSトラック軌跡
日光白根山登山ルート.jpg

GPSトラックログ
日光白根山トラックデータ.jpg

そろそろ紅葉の季節だろうと思っていましたが、季節が少し早かったようで、花も紅葉もない登山になりました。

しかし、好天に恵まれ、岩あり、沼あり、樹林帯ありの変化に富んだトレッキングルートを素晴らしい眺望を楽しみながらユックリ歩くことができました[わーい(嬉しい顔)]

午前7時50分、ロープウエイ山頂駅から周遊コースを反時計回りで歩き始めました。

午前9時48分、日光白根山の山頂に到達しました。
日光白根山山頂.jpg

360度のパノラマ展望[わーい(嬉しい顔)]

富士山も見えましたよ[手(パー)]

奥只見方面の眺めです。右奥に尾瀬の「燧ヶ岳」、左奥には同じく尾瀬の「至仏山」
手前の山は「左:四郎岳、右:燕巣山」
燧ヶ岳、至仏山@日光白根山.jpg

昨年登った日光の「男体山」と「中禅寺湖」
男体山、中禅寺湖@日光白根山.jpg

山頂でノ~ンビリ昼食を済ませ、ガレた急坂を一下り、緩やかな樹林帯を抜けると「五色沼」です。
午前11時45分に到着
五色沼.jpg

紅葉を期待していましたが…、もう少し先のようですね。

弥陀ヶ池から右に進めば「菅沼コース」ですが、直進、標高差30m程を登るとそこから林間の急な下りが始まります。
先行の団体さんがいたので後に付いてのユックリ下山で、13時42分にロープウエイの山頂駅に到着しました。
ジョッキの生[ビール]が最高でした[わーい(嬉しい顔)]

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至仏山(日本100名山)、高山植物の宝庫 [日本100名山]

2011年10月9日、「至仏山、2,228m」に登りました。
至仏山.jpg
(写真は会津駒ケ岳から撮影した「右奥:至仏山」です。)

「至仏山、2,228m」登山コースのGPSトラック軌跡
至仏山登山ルート.jpg

GPSトラックログ
至仏山トラックデータ.jpg

群馬県側から尾瀬沼への入口となる「鳩待峠」は物凄い人の波でした[もうやだ~(悲しい顔)]
この「鳩待峠」は「至仏山」への登山口でもあります。

登山コースは、「鳩待峠→オヤマ沢田代→小至仏山→至仏山→高天ヶ原→山ノ鼻→鳩待峠」を予定していましたが、「至仏山→高天ヶ原→山ノ鼻」は「登りの一方通行規制」(蛇紋岩が滑って危険だからでしょうか?)だった為、結果的に「鳩待峠」←→「至仏山」の往復になってしまいました。

予定の逆コースも考えましたが、観光バスで来ている「団体さん」が短時間の尾瀬体験で山ノ鼻付近を散策するため、通路は大混雑[もうやだ~(悲しい顔)]、とても団体さんを掻き分けて「山ノ鼻」に入る気にはなれませんでした。

午前7時15分、「鳩待峠」から「至仏山」を目指しました。

登山道は、ブナやダケカンバの樹林帯を緩やかに登っていきます。やがて、針葉樹のオオシラビソの林となり、それを抜けると「オヤマ沢田代」と呼ばれる湿原が現れます。
午前8時40分、オヤマ沢田代
オヤマ沢田代の草紅葉.jpg

花の季節は終わり、一面の草紅葉(草が枯れた状態)でした。

「至仏山」の山頂方向を見ると、小至仏山と至仏山が重なって見えていました。
小至仏山、至仏山@オヤマ沢田代.jpg

「小至仏山」へ向かう途中、登山道には赤茶けた蛇紋岩が目に付くようになりますが、この石は乾いていてもよく滑るので足元に注意が必要です。

午前9時17分、「小至仏山、2,162m」に到達です。
小至仏山山頂標識.jpg

「小至仏山」から少し下がり岩がゴロゴロした斜面を登ると「至仏山」の山頂に着きます。
「至仏山」への岩ゴロ道
下山途中、標高2165mから至仏山.jpg

午前10時、「至仏山、2,228m」に到達です。
至仏山山頂.jpg

物凄い登山者で山頂にユックリ寛げる場所などありません[もうやだ~(悲しい顔)]

「山ノ鼻」への降り口(一方通行で下りは禁止)、一周したかったのですが…、残念です。
山の鼻への登山道.jpg

人の多さに辟易、早々に下山しましたが、次々と登って来るたくさんの人とすれ違いました。

オヤマ沢田代を通り過ぎ、1935mの小ピークの北東斜面から尾瀬沼方面を撮影しました。
1935mピークの北東斜面から尾瀬沼方面.jpg
(右奥に霞んで見える山は燧ヶ岳、2,356mです。)

ナナカマドの葉っぱが赤く色付いていました。
赤く色付いたナナカマドと燧ヶ岳.jpg

12時59分、鳩待峠に下山しましたが、相変わらず大勢の人込みでした[がく~(落胆した顔)]
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北岳、間ノ岳登山、標高日本第二位の北岳、第四位の間の岳、日本100名山 [日本100名山]

居座り台風15号も去って「台風一過」の2011年9月27日~29日、日本第二位の標高を誇る「北岳、3,193m」と同じく第四位の「間ノ岳、3,189m」に登りました。(間ノ岳は最近の測量で奥穂高岳と同じ標高であることが確認され日本第三位になりました。)
「北岳@北岳山荘」
北岳、八本歯のコル、八本歯の頭.jpg

「間ノ岳@北岳」
中白根山、間ノ岳(北岳山荘も).jpg

日本第二位と第四位の標高を誇る南アルプス北部の2山からの眺望は素晴らしく、時間の経過につれ様々な姿を見せる「富士山」の美しさには感動させられます。

日本100名山の中でも特に人気の山であることにも納得できます。

登山道や道標は良く整備されて、特に危険を感じる場所は有りませんでした。
しかし、標高差が大きく、厳しい登り下りには体力が必要な山々です。

このブログでは、素晴らしい山岳風景(素人写真でスミマセン)を中心に登山記録を紹介します。

今回の登山予定は、

26日、大阪から中央道「小黒川PA」へ、PAで車中泊。
27日、伊那市の南アルプス林道バスで北沢峠へ
北沢峠.jpg

「北沢峠」で山梨県側の林道バスに乗り継いで「広河原」登山口(午前10時10分着)、直ぐに登山開始、広河原~白根御池~小太郎尾根~北肩ノ小屋(北肩ノ小屋泊)

28日、北肩ノ小屋~北岳~北岳山荘←→中白根山←→間ノ岳(北岳山荘泊)

29日、北岳山荘~八本歯のコル~二俣~白根御池~広河原(往路と逆にバスを乗り継いで仙水荘へ)


登山コースのGPSトラック軌跡
北岳・間ノ岳登山ルート.jpg

トラック軌跡の二箇所で軌跡が大きく振れている部分がありますが、深い樹林帯や、深い谷間部分のため衛星電波が十分届かなかったのが原因だと思います。

2011年9月27日午前10時10分、登山口の「広河原」に到着しました。
「大樺沢」の上流には「北岳」が姿を見せていました。
北岳@広河原.jpg

午前10時15分、登山開始です。登山口の「吊橋」脇に「登山注意書」きがありました。
登山警告.jpg

この「吊橋」が「北岳」への登山口です。
登山口の吊橋.jpg

「広河原」から「肩の小屋」までのGPSトラックログ
広河原~北岳方ノ小屋.jpg

登山予定では、広河原から大樺沢を遡るルートを考えていましたが、台風15号の影響で登山道の橋が流され通行止め(登山注意書通り)、仕方なく、急登が続く白根御池ルートを登ることにしました。

このルートは標高1,900m付近から2,100m付近まで物凄い登りが続き、その後、しばらくはなだらかな登りですが、白根御池小屋を過ぎた2,250m付近から2,900m付近まで、再び「草スベリ」と呼ばれる急登が続く難コースです。

途中はオオシラビソの大木を縫っての登山道で、眺望はほとんど期待できません[もうやだ~(悲しい顔)]

「吊橋」を渡って暫く進むと、「大樺沢コース」と「白根御池コース」の分岐点に到着しました。
登山道の案内標識.jpg

此処は「白根御池コース」に進みます。
登山道は大樺沢の支流の沢に沿った深い樹林帯でGPSが正常に動作しませんでした。

午前11時、支流の沢の源頭部に到着、GPSの電波が正常に受信できるようになりました。
標高は1,815mです。

午前11時10分、第一ベンチと呼ばれる休憩場所に到着しました。
標高は1,850mです。道標に悪戯書きがありました。
道標の悪戯書(第二ベンチへ40分と).jpg

午前11時48分、標高2,050m付近に「道標」(正規の道標じゃないですが…)が有りました。
正規の標識ではないと思うのですが….jpg

文面には「御池まで1:00(1時間)です。あともう一息頑張って!!あと20分で急登は終わりです。」と書かれていました。元気付けられますね~[手(グー)]

12時8分、やっと急登が終わりです。先ほどの道標通り、キッチリ20分でした。
道標の悪戯書(急登はここで終わり).jpg

此処が第二ベンチなのかな~。また悪戯書きがあります。
「白根御池小屋」へあと30分、「急登終わり」

「白根御池小屋」に向かう途中、木の間から「観音岳(鳳凰三山の最高峰)」が見えました。
観音岳(鳳凰三山の最高峰).jpg

午後12時38分、白根御池小屋に到着です(ホッ)2時間20分は道標のコースタイムを40分短縮です[わーい(嬉しい顔)]
白根御池小屋.jpg

小屋の近くに「ノコンギク」が咲いていました。
ノコンギク(大きな葉っぱはフキ).jpg

此処から「小太郎尾根分岐」まで、標高差600mの急登が続く「草スベリ」が始まります。
体力勝負、このルート一番の苦しい登りが待ち受けています。
草スベリの急登.jpg

「草スベリ」の急登の途中、標高2,420m付近に「ミヤマトリカブト」が咲いていました。
ミヤマトリカブト.jpg

兎に角、前進あるのみです[あせあせ(飛び散る汗)]

14時59分、終に「草スベリ」を制覇、「小太郎尾根分岐」に到着です。
小太郎尾根分岐.jpg

視界が一気に開けました。
今夜の宿「肩の小屋」ももうすぐです。
「肩の小屋」方面への縦走路
北岳への登山道.jpg

15時35分、「肩の小屋」に到着しました。
肩の小屋.jpg

小屋は比較的空いていたし、夕食もそこそこ美味しかったし、何しろ疲れた一日、グッスリ[眠い(睡眠)]

翌、9月28日、午前4時30分に起床、ご来光は…っと思って小屋の外に出ると東の空には雲が広がっていました[もうやだ~(悲しい顔)]

こりゃだめだわっと小屋に戻り、自炊の朝食を終えて、午前5時30分、再びひがしの空を見ると、
ご来光はNG@肩の小屋.jpg

もう太陽が昇っている時間だと思いますが…、ご来光は諦めました。

でも、次第に空も明るくなり、周囲の山々が綺麗に見えます。
上空には雲がありません。良いお天気を予感させます[晴れ]

9月28日の行程は、北肩ノ小屋~北岳山頂~北岳山荘(荷物をデッポ)←→中白根山←→間ノ岳の予定です。
GPSのトラックログ
北岳肩ノ小屋~北岳~間ノ岳~北岳山荘.jpg

昨日、標高3,000mの北肩ノ小屋まで登っておいたおかげで、
今日はゆっくりと3,000m超の山々の稜線をお散歩です[るんるん]

午前5時55分、北肩ノ小屋を出発しました。
午前6時25分、標高3,160m地点に到着、あと少しで北岳山頂です。
北岳山頂@標高3160m.jpg

午前6時35分、北岳山頂に到着、日本で二番目に高い山頂です。
北岳山頂標識.jpg
(右後の背景は「仙丈ヶ岳」です。)

北岳山頂からの眺め
「仙丈ヶ岳」
仙丈ヶ岳.jpg

「高嶺」(左手前)&「鳳凰三山」(地蔵、観音、薬師岳)花崗岩の部分が白く光っています。
鳳凰三山.jpg

八ヶ岳連峰
八ヶ岳連峰.jpg

山頂で存分に景色を楽しみ、次の目的地「北岳山荘」に向けて下山をはじめました。
標高3,150m付近から北岳の山頂を振り返って(パシャ)
北岳を後に.jpg

正面のピークはこれから目指す「間ノ岳」です。
途中に今夜の宿、北岳山荘の姿も見えます。
目指す「北岳山荘と間ノ岳」.jpg

中央アルプスの山々も見えます。
千畳敷カール、宝剣岳、木曽駒ケ岳、右奥:乗鞍岳@間ノ岳.jpg
(千畳敷カール、宝剣岳、木曽駒ケ岳、右奥:乗鞍岳)

午前7時51分、北岳山荘に到着、ここまで約2時間ののんびりした登山でした[わーい(嬉しい顔)]
北岳山荘.jpg

今夜の宿泊を予約、荷物をデポして「間ノ岳」に向かいます。

登山道の途中、日陰に「霜柱」がありました。昨夜は冷え込んだのですね~[雪]
霜柱.jpg

午前9時5分、標高3,055mの「中白根山」に到着
中白根山頂標識.jpg

中白根山から北岳方面
北岳、八本歯のコル、八本歯の頭(背景は鳳凰三山)@間ノ岳.jpg
(北岳、八本歯のコル、八本歯の頭、背景は鳳凰三山」

「中白根山」から少し「間ノ岳」より、鞍部から少し上り返した地点から撮影した「間ノ岳」
中白根から間ノ岳へ.jpg

午前10時7分、標高3,189mの「間ノ岳」に到着しました。
この山は僅か1mの差で、標高日本第3位の座を「奥穂高岳」に奪われています[手(チョキ)]
間ノ岳山頂標識.jpg
(背景は富士山)

間ノ岳山頂標識(背景左:西農鳥、右:塩見岳).jpg

「北岳」の山頂同様、南アルプスの山々、富士山、中央アルプスの眺めが素晴らしい山頂でした。

「塩見岳」
塩見岳@間ノ岳.jpg

正面:西農鳥、左:農鳥、遥か彼方の正面は荒川三山&赤石岳?
正面:西農鳥、左:農鳥、遥か彼方の正面は荒川三山&赤石岳?@間ノ岳.jpg

左から仙丈ヶ岳、鋸岳&甲斐駒ケ岳、北岳
左から仙丈lヶ岳、鋸岳&甲斐駒ケ岳、北岳@間ノ岳.jpg

富士山
富士山@間ノ岳.jpg

存分に景色を堪能して下山、北岳山荘には正午に帰着しました。
[ビール]を飲んで、午後の昼下がりを小屋前のベンチで[眠い(睡眠)][眠い(睡眠)]

写真は「北岳山荘」から眺めた「北岳、八本歯のコル、八本歯の頭」です。
北岳、八本歯のコル、八本歯の頭.jpg

翌、29日、快晴、東の空が赤く染まっています。
富士山.jpg

北岳山荘の夜明け
北岳山荘の夜明け(午前5時37分).jpg

今日は下山日です
三日間快晴に恵まれ、今日も良い天気です[晴れ]

今日の行程は、
北岳山荘~北岳を巻き、トラバース路で八本歯のコル(岩場の難所)経由、二俣まで沢沿いの道を下り、大樺沢が通行できないので、二俣から白根御池経由で広河原登山口に下山します。
行程は9.4Km、約5時間の予定です。
GPSトラックログ
北岳山荘~八本歯~広河原.jpg

北岳の山頂を巻き、トラバース路経由で八本歯のコルに向かう途中、
間ノ岳、農鳥岳方面の眺め
農鳥、西農鳥、間ノ岳、中白根山、北岳山荘@八本歯のコル.jpg
(左から、農鳥、西農鳥、間ノ岳、中白根山、北岳山荘)

コルへ下る道
八本歯のコルへの登山道.jpg

北岳山頂から直接に八本歯のコルへ降りるルートと出会います。
八本歯のコルへの分岐.jpg

コルへ下る途中、イワヒバリがたくさん群れていました。
イワヒバリ(北岳山荘~八本歯のコル).jpg

イワヒバリ.jpg

高山植物はもう終わりです。
「花が終わったコマクサ」
花が終わったコマクサ.jpg

ミネウスユキソウも終わりですね~。
ミネウスユキソウ(花の終わり).jpg

「八本歯のコル」への道は厳しいですが、キッチリと整備されています。
北岳山頂方向@八本歯のコル.jpg

八本歯のコルからは大樺沢の源頭部へ急な斜面を下ります。
所々、木の階段も整備されていました。

大樺沢の上流を沢沿いに下り、二俣出会いからは、白根御池小屋方面へ、そして往路の急斜面を下るとやがて「広河原」に到着です。
午前11時20分、野呂川に架かるつり橋を渡って私の登山は無事終わりました[わーい(嬉しい顔)]

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